ビル・ゲイツ20年ぶりの著作が出版された。
COP26開催のニュースが報じられる中、気候変動問題はいま最もタイムリーなテーマである。
しかし、議論が拡散するたびに”何が本質的な問題なのか”を見失いがちにもなる。
本書は、現状の課題をできる限り客観的に数値化して、ファクトを見極め、各分野において”技術による解決策”を論じていく。
まさに「ファクトフルネス -気候変動問題編- 」と呼べるような内容である。
彼はマイクロソフトで「世界中の家庭にコンピュータを」という果てしない野望を達成したときと同じように、気候変動問題についても取り組もうとしていた。
知っておくべき数値
気候変動について知っておくべき数字がふたつある。
ひとつが510億。もうひとつがゼロだ。
本書の冒頭の一文であり、最も印象に残るメッセージだ。
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