2025-01-01から1年間の記事一覧

思考を棚卸して身軽になる方法 ―「フローとストック」で考える―

4月も終盤を迎え、新生活の慌ただしさも少し落ち着いた頃だろうか。 この時期は、新しい目標を立てたり、これまでのやり方を見直したりするのには良いタイミングだ。 最近、『フローとストック』という思考法に関する本を読み、おもしろいフレームワークだと…

『遠い山なみの光』記憶を乗り越えるための物語

カズオ・イシグロの著作は、代表作『日の名残り』や『クララとお日さま』も好きで、他の作品も読みたいと思っていた。『遠い山なみの光』というタイトルが良くて、ずっと気になっていた。 2025年秋ごろに広瀬すず、二階堂ふみという豪華主演で映画化されると…

コロナになった私はグレゴール・ザムザのようだった

まだ寒さの残る二月の末のことである。私はこの後に及んで新型コロナウイルスに感染した。特にニュースで感染症が流行しているという報道もなく、年末のインフルエンザ流行期とも外れていたというのに。 それから私は5日間の引きこもり生活を余儀なくされた…

「不確実性」って一体なんだ?―トランプ関税を機に不確実性について考える―

田淵直也氏の『不確実性超入門』を読んだ。 きっかけは、4月2日にトランプ前大統領が発表した全世界への関税措置である。これを受け、世界中の株式市場が動揺し、VIX指数(いわゆる「恐怖指数」)もリーマンショックやコロナショック時に近い水準まで急騰し…

ゆるストイックという生き方について

先日、あるYouTubeチャンネルが突然おすすめに出てきた。1ヶ月ほど前から佐藤航陽さんが始めた「佐藤航陽の宇宙会議」である。2025年4月現在で6,7本の動画が公開されており、宇宙や仮想現実という壮大なテーマから、過去の自身の起業経験や日常の小さな習慣…

図書館とカーリルの魅力について

日経新聞のコラムで、フランス文学者の野崎歓さんが放送大学附属図書館の館長に就任されたことをきっかけに、図書館での思い出を語っておられる記事を読んだ。有料版の記事なので購読している人しか読めないけれど、思いがけない本との出会いについて書かれ…

『ヒルビリー・エレジー』は禁書にせず読まれ続けてほしい名作

ヴァンス副大統領の著作『ヒルビリー・エレジー』が国防総省の図書館で禁書処分になるかもというニュースが流れてきた。ドイツでは大統領選挙の結果を受けて版権を更新しないという事態も起きているという。 ヴァンス副大統領の『ヒルビリー・エレジー』が禁…

AIチャットに過去の会話を思い出してもらう方法

日々、AIチャットボットと対話していると、ふと「この話題、以前にも尋ねたことがあるな」と思うことがある。しかし、いつ、どのAIに尋ねたのか記憶が曖昧で、結局は同じ質問を繰り返してしまうことも少なくない。 そこで以下のような方法を試してみると、過…

AI時代に必要な『シン読解力』とはなにか

AI進化のニュースが毎日のように飛び込んでくる。2025年の共通テストをChatGPTに解かせてみたところ、正答率は9割を超えたという。また最近では、中高生はChatGPTと会話しながら問題を解いて勉強しているという話も聞こえてくる。確かに、これほど便利なツー…

ブログ再開のごあいさつ

昨年5月に子どもが生まれて、ブログをしばらくお休みしていた。まとまった時間がとりづらくなったこともあるし、何より不慣れな子育てに悪戦苦闘している間に10ヶ月ほどたった。けれども、ここ最近になってまた文章を書いてみたいという意欲が湧いてきている…