全国に300店舗を展開する靴とバッグの修理店「ミスター・ミニット」の社長である迫俊亮氏の経営奮闘記。 ベンチャー企業のマザーハウスで経験を積み、ミニット・アジア・パシフィック社に入社。29歳で代表取締役社長に就任したときの経営状況は10年連続右肩下がりと散々たるものだった。そこからどのように立て直しを行ったのか。 答えはタイトルの通り、「リーダーの現場力」にあったのだ。
ナラティブアプローチの実践本
なぜ本書を手にとったかというと、『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 』(宇田川元一・著 / NewsPicksパブリッシング)で紹介されていたからである。
「他社と働く」を読んでナラティブ・アプローチの骨子は学んだつもりだったが、いざ仕事の現場に立ってみると、「では具体的に何をすればいいの?」という実践の部分で疑問が解消されない。 そこで、実際にビジネスの現場で奮闘している人の本を読みたいと思ったわけである。
迫さんは、いったいどのようにして、「組織の溝に橋を架ける」ことができたのだろうか? 本書にはそのヒントとなるアイデアがあふれていた。
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