ガケ書房という一風変わった書店の存在を知ったのは、私が高校生の頃のことだった。
友人に、ハンバートハンバートというバンドがライブをするから観に行こうと誘われたのだ。 確か2005年頃のことで、「同じ話」でブレイクする直前のことだったと思う。
WEBページにはまだライブ告知が残っていた。
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.jp//gake32/gake/liveatgake/liverecords/live05.htm
京都の左京区近くに住んだことのある人ならば、”ガケ書房”と聞いて、「あぁ」と懐かしむ人も多いだろう。 私もよく自転車を飛ばして一乗寺までやってきては、本やCDを物色しにガケ書房に立ち寄った。
本書はその元店主であり、今はホホホ座を展開されている山下さんの書店経営挌闘記である。 リスペクトされている早川義夫「ぼくは本屋のおやじさん」「たましいの場所」などの名著と同じく「ちくま文庫」より出版となり、この機会に読んでみようという気持ちになった。
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